「大阪都」名称で応酬 石原知事と橋下市長
東京都の石原慎太郎知事は31日の記者会見で、大阪都構想に道を開く大都市地域特別区設置法の成立に関連し、大阪市の橋下徹市長が大阪府の名称変更を目指すと表明したことについて「(都を名乗るならば)それは全然間違い。迷惑千万だ」と述べた。石原知事は「国家のキャピタル(首都)は1つしかない」として橋下市長の考えに反対する姿勢を示した。
一方、政令指定都市制度が課題を抱えていることを指摘したうえで、大阪市の行政区を再編し特別区に移行する同法の趣旨は「結構だと思う」と話した。
石原知事の発言を受け、大阪市の橋下市長は同日、「首都は1つだが、国の危機管理のことを考えれば行政体としての都は2つ必要だ」と述べ、名称変更の必要性を改めて強調した。
橋下市長は「名前だけの問題なら『州』でもありかな、と思う」と発言。「いずれにせよ、府という自治体のままでは国のためにはならない」と述べ、必ずしも「都」の名称にこだわらない考えも示した。