2019年6月18日(火)

日本脳炎の予防接種死亡例「さらに調査必要」 厚労省専門家委

2012/10/31付
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日本脳炎の予防接種を受けた子供の死亡例が2件続いたことを受け、厚生労働省の予防接種部会の専門家委員会は31日、接種と死亡との因果関係やワクチンの安全性などを議論した。2件とも「さらに調査や検討が必要」と判断。ワクチン自体との関連性は低いとして、予防接種は現状のまま継続することを確認した。

厚労省によると、今月17日に岐阜県美濃市の小学5年の男児(10)が接種直後に意識を失い死亡。7月にも接種を受けた9歳未満の子供が急性脳症を起こして1週間後に死亡した。2件とも同じメーカーのワクチン。

会合では2件について厚労省が事前に聞いた専門家の評価を説明。岐阜県の男児のケースについて、出席した委員からは「注射行為が不整脈の突然死につながったのではないか」との見方が出たほか、2件とも「ワクチンが原因となった可能性は低い」との意見が相次いだ。委員会は今後も情報収集して最終的に判断する。

日本脳炎は豚の体内で増殖したウイルスが特定の蚊を媒介として人に感染する。ほとんどの人に症状は表れないが、脳炎を発症すれば20~40%の確率で死に至るとされる。国立感染症研究所によると、国内では2010年に4人、11年に9人の患者が報告されている。

予防接種後の死亡例は旧ワクチンが使われていた1997~2000年度に4件あった。いずれも接種との因果関係は不明。旧ワクチンは中枢神経に炎症が起きる急性散在性脊髄炎(ADEM)の重篤な発症例が報告され、厚労省は05年5月~10年3月、予防接種を積極的に勧めないよう求めていた。

今回2件に使われたワクチンは製造方法を変更し安全性を高めたもの。厚労省によると、09年6月の流通開始以降、接種は約1400万回を超えたとみられ、ADEMを発症した事例は11件報告されている。

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