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「内部告発で配転は人事権乱用」 オリンパスに賠償命令

東京高裁

(更新)

社内のコンプライアンス(法令順守)窓口に上司の行為を通報したことで配置転換などの報復を受けたとして、オリンパス社員、浜田正晴さん(50)が1千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が31日、東京高裁であった。鈴木健太裁判長は請求を棄却した一審判決を変更し、「配転先の部署で働く義務はない」と確認して配転は無効とし、同社と担当部長だった男性上司に計220万円の支払いを命じた。

鈴木裁判長は判決理由で「通報に反感を抱いた担当部長が業務に関係なく、必要のない配転をした。動機は不当」と認定。「内部通報による不利益な取り扱いを禁じた社内規定に反し、人事権の乱用に当たる」と判断した。公益通報者保護法に違反するかどうかは直接言及しなかった。

配置転換後の人事評価も不当に低く、「新人同様の勉強やテストをさせるなど、50歳の浜田さんに対する侮辱的な嫌がらせがあった」と指摘。「昇格、昇給の機会を事実上失わせた」とも述べ、精神的苦痛や賞与の減額分を損害と認めた。

判決によると、浜田さんは非破壊検査機器の販売などを担当していた2007年6月、上司が取引先企業から技術者を引き抜こうとしていることを知り、社内の窓口に通報。窓口の担当者は浜田さんの名前や通報内容などを上司に伝え、浜田さんは同10月に専門外の部署に異動になった。

さらに一審判決直前の昨年1月と判決後の同10月にも配転があり、顕微鏡の品質管理に関する学習などをさせられた。

訴訟で会社側は「配転は業務上の必要性があった」と主張していた。

一審・東京地裁判決は「通報は公益通報者保護法の保護対象に当たらず、配置転換も通報が理由とは認めがたい」などとして、会社に権利乱用はなかったと判断し請求を棄却した。

オリンパスの話 一審判決通りの結果が得られなかったのは残念。今後の対応は判決文を精査して検討したい。

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