海氷減少で雲変化 北極圏、温暖化を加速か

2012/5/31付
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海氷の減少が進む北極海で、低く垂れ込めた雲が減り、高度1キロ以上にある高い雲が増えているとする観測結果を、海洋研究開発機構などのチームがまとめ、31日付の米学術誌に発表した。海氷減少により雲が変化し、それがさらに北極圏の温暖化を加速させている可能性があるという。

同機構の猪上淳チームリーダーは「雲の変化と海氷減少のメカニズムをさらに調べ、地球温暖化の予測に役立てたい」としている。

チームは1999~2010年に8回、北極海で海氷が消えた海域を研究船「みらい」で航海し、雲の高さを測定。過去に海氷のあったときに米国が測定したデータと比べた。

その結果、同じ海域でも、雲の底部が高度500メートル以下にある低い雲は30%減り、同1キロ以上の高い雲は20%以上増えていることが判明した。雲の全体量は約10%減っていた。

詳しく解析したところ、海氷が消えたために海が太陽熱に暖められ、海水から大気に熱や水蒸気が放出されていた。このため低層の空気は暖められて雲が減り、さらに海に太陽光が届きやすくなったと考えられるという。同機構によると、米国のデータでは1998~2011年に北極海では海氷が約30%減った。〔共同〕

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