2019年2月17日(日)

幹細胞使わず骨再生、培養液で安全性高める 名古屋大

2012/7/1付
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名古屋大学の上田実教授らは、様々な組織に育つ幹細胞ではなく、その培養液を使って骨を再生することに動物実験で成功した。幹細胞の移植ではがんになる危険性があるのに対し、新手法だとこうした課題が解決され、幹細胞移植と同程度の効果が期待できるという。1日付の米医学誌ティッシュ・エンジニアリングに発表する。

人間の骨髄から採取した間葉系幹細胞を培養した液の上澄みをスポンジ状のゲルに染み込ませ、ラットの頭蓋骨にあけた穴に埋め込んだ。10~14日で新しい骨ができはじめ、8週間後には穴が埋まった。

培養液には幹細胞から出る複数種類のたんぱく質が含まれている。それらの中に血管を新たに作ったり、体の中にある幹細胞の働きを高めたりする効果があると研究チームはみている。

このほど38人を対象に歯を支える顎の骨を再生する臨床研究を始めた。今後は製薬会社と組んで培養液を製剤にする研究を手がけ、3年後の実用化を目指す。幹細胞移植の100分の1~50分の1の費用で提供できるという。

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