2018年8月22日(水)

石原産業元役員らに485億円賠償命令 フェロシルト不法投棄

2012/6/29付
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 大手化学メーカー、石原産業(大阪市)による土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄事件で、会社に損害を与えたとして、株主3人が当時の取締役ら21人に対し、回収費用など489億円を同社に賠償するよう求めた株主代表訴訟の判決で、大阪地裁は29日、元取締役ら3人の責任を認め、ほぼ全額の485億8400万円の支払いを命じた。

 株主代表訴訟の賠償額としては、旧大和銀行の巨額損失事件で7億7500万ドル(当時のレートで約830億円)の賠償を命じた大阪地裁判決(大阪高裁で2億5000万円で和解)、蛇の目ミシン工業の元社長らに約580億円の支払いを命じた東京高裁判決に次ぐ高額とみられる。

 松田亨裁判長は判決理由で、製造に直接関わった四日市工場(三重県)の元副工場長(74)=廃棄物処理法違反罪で実刑=は「巨額の回収費用がかかると承知していたのに出荷し続けた」として、最高で全額分についての賠償責任があると認定した。

 フェロシルト担当取締役だった元社長(72)と元工場長(死亡、遺族3人が訴訟継承)についても、同社が定めた品質管理システムに沿って製品が開発されたかを確認しなかった過失などを認定。「有害物質を含む廃棄物と認識しながら、安全性を確認したり、出荷を中止したりする義務を怠った」とし、50~20%の賠償責任を負うとした。

 判決によると、同社は1999年から四日市工場で有害物質を含むフェロシルトを製造。2001~05年に計約72万トンを出荷し、岐阜、愛知、三重、京都の各府県で違法に埋めた。

 原告の吉川三津子さん(57)は「判決は問題のある産廃を安易にリサイクルすることに警鐘を鳴らした」と話した。

 石原産業の話 認定金額の大きさは問題の重大性を表すと認識しており、教訓を生かし、経営改革に取り組んでいく。

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