引きこもり独り立ちへ支援手引書 名古屋のNPO作成

2014/4/29付
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引きこもりが長期化し、身の回りを世話したり経済的に支えたりしてきた親が高齢になって死亡する場合に備え、生活の独り立ちを支援する手引書をNPO法人「なでしこの会」(名古屋市)が作成した。全国でも例がない取り組みという。

昨年6月、会に登録する岐阜、愛知、三重3県に住む引きこもり状態の約90人の平均値を調べた結果、引きこもる期間が12年に及び、年齢は33歳、親の年は64歳と判明。長期化により親が高齢化し、親の死後の生活支援が求められている実情が浮かび上がった。

愛知県の助成も得て2年かけて完成にこぎ着けた手引書は「『陸のひとりだけ島』発『新大陸』行」と名付けた。生活保護の申請方法や、保健所など行政機関の連絡先のほか、料理や洗濯の注意点など日常生活のアドバイスも盛り込んでいる。

A4判18ページに挿絵や引きこもり経験談をちりばめ、字を大きくするなど読みやすいよう工夫した。親が直接書き込むメッセージ欄もある。会員に配布し、ホームページからのダウンロードも可能にする予定だ。

理事長の大脇正徳さん(67)は「保管していれば、いつか役立ってくれるはず」と期待を込める。

名古屋市に住む男性(68)は、中学でいじめを受けてから15年間引きこもり続ける20代後半の長女の面倒を見ており「私の死後のことは切実な問題。ただ互いに話題を避けてしまっており、手引書をきっかけにしたい」と心待ちにしている。

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