バスで西安―ローマ1.5万キロ 日本人ツアー完結
【ローマ=共同】中国・西安からイタリア・ローマまでの15カ国、ユーラシア大陸の約1万5千キロをバスで約2カ月かけて横断――。型破りな日本人の団体ツアーが28日、最終目的地のローマに到着した。
旅行企画会社社長で添乗員の二村忍さん(53)が企画し、JTBが催行した。参加者は57~80歳の男女14人で、料金は220万円。
9月1日に羽田を出発して西安入りし、その後はシルクロードをたどるようにローマまでバスで移動。沿道で車を止めて露店をのぞくなど、時間的制約がある普通のツアーとの違いを出した。
ローマに到着した一行はスパークリングワインで乾杯。青森県つがる市から参加した主婦、高橋せい子さん(62)は「通り一遍の観光ツアーでは味わえない体験ができた」。仙台市青葉区の大学名誉教授、川内浩司さん(72)は「新幹線とローカル線の旅行の違いのよう。各地の人たちとの触れ合いが楽しかった」と語った。
二村さんは「大都市だけを旅行すると、その国の表の顔しか見えない。バックパッカーの気持ちを味わえる団体ツアーだ」と話していた。来春も同じ内容のツアーを企画しているという。