福島・大熊町長、全域「帰還困難」政府に要請へ
福島第1原発事故による避難区域再編で、福島県大熊町の渡辺利綱町長は28日、警戒区域となっている町全域を「帰還困難区域」に移行するよう政府に求める考えを明らかにした。福島県の避難自治体で、全域の帰還困難区域移行に言及したのは初めて。
政府は警戒区域などを被曝(ひばく)線量に応じて帰還困難などの3区域に再編する予定。町が複数の新区域を抱え、賠償面で住民の間に差が出るのを回避したいという。
一方、国の原子力災害対策本部の担当者が28日、警戒区域の福島県双葉町の井戸川克隆町長らと面会し、調整が済んだ市町村から再編作業を進めると説明した。冒頭20分で退席した町長は、再編には応じない考えを示した。〔共同〕