外出時介護、給付削減は違法 東京地裁「自治体の裁量権逸脱」

2010/7/28付
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 東京都大田区が障害者自立支援法に基づく介護給付費の支給を削減したのは違法だとして、脳性まひの男性が区に削減処分の取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁の岩井伸晃裁判長は28日、男性側の訴えを認め、区の処分を取り消した。

 訴えたのは、身体障害1級の認定を受けている鈴木敬治さん(58)。車いすでの外出に必要な介護として、2003年度には月に124時間分(通院用の23時間を除く)が認められたが、04年度以降に区が支給を減らし、現在は90時間までしか認められていなかった。

 岩井裁判長は「原告が提出した記録などから、原告は障害者団体の会合などで実際に外出していたことが認められる」と外出が削減前と同等だった実態を認定。給付を削減した区の処分は「こうした実態を考慮せず、障害者自立支援法が区に与えた裁量権の範囲を超える」として処分を取り消した。国家賠償請求は棄却した。

 原告側弁護人の藤岡毅弁護士は「支給基準は各自治体が決めているが、外出時介護の削減処分を取り消した判決は初めて。一方的に削減され泣き寝入りしている障害者は多いはずで意義のある判断だ」と話した。

 大田区障害福祉課は「今後の対応は判決内容を十分検討して決めたい」としている。

 鈴木さんは05年にも大田区を相手取って提訴。東京地裁は06年11月の判決で「処分は違法」との判断を示したが、当時の根拠法だった身体障害者福祉法が廃止されたことから「訴えの利益がなくなった」として請求自体は退けたため、鈴木さんが改めて提訴していた。

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