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半数の家庭、水の備蓄ゼロ 内閣府呼び掛けも浸透せず

全国の家庭の約半数が大規模災害に備えた水の備蓄を全くしておらず、用意していても1人あたりペットボトル(2リットル)1本程度にとどまるケースが多いことが、大手飲料メーカーの調査で分かった。内閣府の有識者検討会は5月、南海トラフ巨大地震への対策として1週間分以上の備蓄を呼び掛けたが、大幅に不足している実態が浮き彫りになった。

調査はキリンビバレッジ(東京)が今年6月にインターネットで行い、小学生の子供がいる全国の800世帯から回答を得た。

全体の47.8%の家庭が水の備蓄が「ない」と回答。家庭単位での備蓄は2リットル入りペットボトルで「6~11本」が14.6%、「1~2本」13.5%、「3~5本」13.0%だった。平均は4本だった。

家庭での備蓄をめぐっては内閣府検討会の呼び掛けのほか、総務省消防庁も大地震などに備えて各家庭で最低3日分の水や食料の備蓄を求めている。同庁によると、1人あたり1日3リットルの水が必要で、3日分は2リットルのペットボトルで5本になる。

しかし、調査ではこれを満たす「1人あたり5本以上」と答えた家庭は全体の3.9%にとどまった。

ここ1年間の備蓄の増減を聞いたところ「増えた」は9.1%。「変化なし」が87.3%で「減った」も3.6%あった。南海トラフ巨大地震で深刻な断水被害が想定されている愛知、大阪、静岡、兵庫、京都の5府県でも「増えた」と答えた家庭は10.2%だった。

NPO法人、防災・防犯ネットワーク(川崎市)の和田隆昌理事は調査結果について「東日本大震災から2年半近く経過し、防災への意識が低下している。1人あたりペットボトル1本ではあまりにも心もとない」と話す。

明治大大学院の中林一樹特任教授(都市防災学)も「災害の規模によるが、公的支援が個人に届くまで3日間かかるという理解が不足している」と指摘。「夏場は1人1日3リットル、冬場は1リットルの水があれば命がつなげる」として備蓄の重要性を訴えている。

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