イネの多収量にかかわる遺伝子特定 農業生物資源研など
農業生物資源研究所などは28日、「タカナリ」という収穫量の多いイネで光合成の速度を高める遺伝子「GPS」を突き止めたと発表した。葉の内部で光合成を担う細胞の数を増やしていた。収穫量がより多いイネの品種開発などに役立つ成果という。
農業・食品産業技術総合研究機構作物研究所、東京農工大学との共同研究。
この遺伝子はどのイネも持っているが、品種によってタイプが少しずつ異なる。
実験でタカナリ型のGPS遺伝子を持つコシヒカリを作ると、光合成の速度が高まった。葉が少し厚くなり、光合成を担う細胞の数が増えた。逆にコシヒカリ型のGPS遺伝子を持つタカナリを作ると、通常のタカナリより収穫量が5%減った。