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体外受精培養液に化学物質 妊婦血液の最大100倍

プラスチックを加工しやすくする化学物質「フタル酸エステル類」が、人の体外受精で必要となる培養液に高い濃度で含まれていることが、厚生労働省研究班の調査で分かった。妊婦の血液から検出される濃度の最大で約100倍に相当。動物の胎児の生殖機能に影響を与える濃度の千分の1ほどだが、マウスの細胞の遺伝子には異常が起きるレベルで、受精卵や胎児への影響が懸念される。

日本では体外受精で毎年2万人以上の赤ちゃんが生まれており、主任研究者で有隣厚生会東部病院(静岡県御殿場市)の牧野恒久院長は「生命発生の重要な時期にこのような培養液を使って大丈夫なのか、詳しく調べる必要がある」と説明、培養液に高濃度の化学物質が含まれるとの研究結果は世界初という。

フタル酸エステル類は身近な工業製品に幅広く使われており、人の血液や尿からも検出され、空気や食品などを通じた体内への取り込みが問題となっている。

研究班が調べたのは、精子を選別したり、受精卵を数日間育てたりするための培養液24製品と、培養液に栄養源として添加する人の血清6製品。国内の臨床現場で使われているほとんどの製品を分析対象にしたという。

培養液からは、フタル酸エステル類のDEHPが1ミリリットル当たり約10~110ナノ(ナノは10億分の1)グラム、DEHPが体内で代謝されてできるMEHPは約2~250ナノグラム検出された。いずれも、人の血清が含まれる製品で濃度が高い傾向にあった。一方、妊婦の血液からはDEHPは約10ナノグラム、MEHPは約2ナノグラム検出された。

培養液への添加用の血清では、DEHPが最大約980ナノグラム、MEHPが1840ナノグラムとさらに高濃度で、海外などで提供された血液が汚染されていた可能性があるという。〔共同〕

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