/

「白黒反転」のマニフェスト登場 弱視者、読みやすく

今回の参院選で、黒地に白い字で書いた「白黒反転版」のマニフェスト(政権公約)や政策パンフレットが登場した。弱視者やお年寄りに読みやすくする配慮で、6月上旬までに民主、自民、公明、共産の4党がホームページ(HP)に掲載。反転版を作成して各党に提供した民間団体の担当者は「国政選挙だからこそ、弱視者を含むすべての人に情報を伝える仕組みが必要」と訴えている。

「こんな小さな字で弱視者の人が読めるのか」。5月上旬、東京・千代田の特定非営利活動法人(NPO法人)「大活字文化普及協会」の事務局長、市橋正光さん(37)は各党のHPに掲載されたマニフェストなどを見て衝撃を受けた。

2006年の厚生労働省調査では、視覚障害者は全国に約31万人。このうち約7~8割が弱視者といわれる。市橋さんらによると、冊子やHP上の通常のマニフェストなどは、最初から読むことをあきらめる弱視者が多いという。

そこで市橋さんらは白黒反転版への"加工"に着手。パソコンの編集ソフトを使い、文字や写真を拡大。さらに白黒を反転させた。視覚障害者向けの拡大教科書などと同じ手法だ。黒地に白い文字を表記すると、明暗がはっきりして文字が浮かび上がって見えるようになり、弱視の人も読みやすくなるという。

5月末、各党に白黒反転版の無償提供を持ちかけたところ、民主、自民、公明、共産の各党がHPに掲載した。これまでもHPにアクセスするとマニフェストなどを音声で聞けたり、点字版を作ったりするなどの配慮はあったが、「音声より文字の方が自分のペースで理解が進む」という人もいて、反転版の評価は上々だ。

同協会は4党以外にも白黒反転版の普及を進める方針だが、公職選挙法で公示後は選挙活動に関するHPの更新はできない。市橋さんは「今回の参院選で一定の理解は得たと思う。次の国政選挙では、ほかの政党にも採用の働き掛けを続けたい」と話している。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン