新出生前診断「陽性で出産断念」5.7% 岡山大調査

2013/8/28付
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妊婦の血液検査で胎児の染色体異常を調べる新しい出生前診断をめぐり、岡山大のグループが妊婦557人を対象にした意識調査で、5.7%が「陽性が出た時点で出産を諦める」と回答したことが28日、分かった。また、「陽性の場合、(より精度が高く、最終診断の根拠となる)羊水検査で本当に異常があるか診断する必要がある」ことを理解しているとの回答は34.5%だった。

陽性の場合、胎児がダウン症である可能性は35歳以上で80~95%とされるが、確定診断ではない。医療機関などには新しい出生前診断についての十分な説明が求められそうだ。

岡山大の中塚幹也教授らのグループは3~6月、兵庫県や広島県の病院で受診している18歳から44歳の妊婦557人にアンケートを実施した。

回答者は検査方法や精度など診断に関する知識を確認する質問に答えた上で、診断結果の評価などについて回答。陽性の場合、74%が「羊水検査を受ける」、20.3%が「羊水検査を受けずに妊娠を続ける」としたが、32人が「羊水検査を受けずに出産を諦める」とした。

出産を諦める理由について、59.4%が「少しでも異常の可能性がある」と回答。「週数が進んでからでは胎児がかわいそう」「羊水検査だと流産の可能性がある」という回答も多かった。グループは「羊水検査などを待たずに中絶してしまうと、安易に命が選別されてしまう恐れがある」と警告している。

新出生前診断は4月からスタート。妊婦のおなかに針を刺し、流産の可能性もある羊水検査と比べ、血液だけで簡単にできることなどから関心を呼んでいる。

別の臨床研究グループの6月末までの集計によると、開始以来1534人が受診し、29人が陽性と診断された。2人は確定診断で異常がなかった。〔共同〕

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