「あゝ上野駅」ホームに響く 開業130年で臨時列車
JR上野駅(東京・台東)が28日、開業から130年を迎えた。記念の臨時列車出発に合わせ、ホームでは往年のヒット曲「あゝ上野駅」のメロディーが鳴り響いた。ファン約400人が集まり、昔を懐かしむ中高年の姿も見られた。
「あゝ上野駅」は1964年に発表。井沢八郎さんが集団就職で上京した若者の故郷への思いを歌い共感を呼んだ。JR東日本は28日から、寝台特急が発着する13番線ホームの発車ベルをこの曲に変更した。
就職後、上京した際に上野駅を利用したという新潟市の無職、土田洋太郎さん(62)は「若い頃の高揚感を思い出す。上野駅は人生の大切な場所」と感慨深そうに臨時列車を見送った。
記念式典では吹奏楽団が曲を演奏し駅員らが合唱。開業時からの駅舎や周辺の風景、往年の列車の写真計約100点を展示する写真展も駅構内で始まった。