口蹄疫、予防法成立は約60年前 畜産発達に合わず

2010/5/28付
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口蹄疫の被害拡大は、巨大化した畜産業の実態に法が追いついていなかった現実を浮き彫りにした。

家畜伝染病予防法の施行は1951年。当時の畜産は家族経営が主流で、伝染病にも農家が個人で対処することを想定。殺処分した家畜を埋却するのは原則「所有者」である農家で、場所も農家の私有地とされてきた。

しかし、畜産技術の進歩で、1万~2万頭の豚を飼育する大農場も増えるなど「立法当初は想定していない規模になった」(農水省幹部)。個人で処分するのは無理だが、口蹄疫が長く日本で発生しなかったため、抜本的な法改正には至らなかった。

92年ぶりに宮崎県と北海道で口蹄疫が発生した2000年は、計4カ所、740頭止まりで所有者らの土地に埋却できた。

ただ、その後も韓国など諸外国で大規模な被害が続き、農水省は昨年8月、各都道府県に埋却場所が確保されているかを確認する通知を発出。今回の口蹄疫が発覚する直前の4月初旬にも再度、通知を出していた。

今回の感染場所は既に220カ所以上。現地対策本部長の山田正彦農林水産副大臣は「埋却場所がなく、(殺処分から埋めるまで)10~15日かかったのが、爆発的に感染した原因」と法の不備を認めた。

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