北海道の小6自殺、二審も賠償命令 高裁判決「指導は許容」
2008年に北海道の遠軽町立小学校6年生だった女児(当時11)が自殺したのは、担任教諭の行き過ぎた指導が原因などとして、両親が町と道に計約7790万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、札幌高裁は27日、計110万円の支払いを命じた一審・札幌地裁判決を支持、両親側の控訴を棄却した。
判決理由で岡本岳裁判長は「指導はやや厳しかったが教育的効果を期待でき、許容される」と違法性を否定。女児が死亡した後の学校や町教育委員会の対応については、「同級生や保護者に情報提供を呼び掛けて自殺に結びつく事情があるかどうかの調査を怠った」とした昨年6月の一審判決を支持した。
札幌市で記者会見した両親は「せめて娘が苦しんだということを認めてほしかった」と話した。
判決によると、担任教諭は女児にドリルのやり直しを何度も命じたり、楽器の居残り練習を指示したりした。女児は08年4月、自宅のトイレで首をつって死亡した。〔共同〕
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