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製法異なる同一物質、特許侵害に当たらず 知財高裁大合議

特許登録された医薬品とは異なる方法で作った同じ薬が特許を侵害するかが争われた訴訟の控訴審で、知的財産高裁は27日、裁判官5人による大合議(裁判長=中野哲弘所長)での判決で「特許の範囲は出願時に記載した製法で作った製品に限られるのが原則」として、特許侵害に当たらないとの判断を示した。

問題となったのは高脂血症などに使われる医薬品。ハンガリーの医薬品メーカー「テバ」が協和発酵キリンを相手取って侵害差し止めを求めたが、知財高裁は請求を退けた一審を支持、テバ社の控訴を棄却した。

中野裁判長は判決理由で、特許の範囲は「出願内容の記載を基準とすべき」と指摘。製法が記載されている場合は「特許の範囲はその製法で作ったものに限られるのが原則」と指摘した。

例外的に「発明物を構造や特性で直接説明できず、製法でしか説明できない場合には、製法にかかわらず特許の効力が及ぶ」としたが、今回問題となった医薬品はこうした事情に当てはまらないとして、特許侵害はないと結論付けた。

知財高裁の大合議は重要な争点で判例統一が必要な場合に、ベテラン裁判官5人が審理する仕組み。知財高裁は今回の訴訟を「学説や判例が長年割れていたテーマで、解釈を統一する必要がある」として大合議で審理した。大合議は6件目。

2010年3月の一審・東京地裁判決も「特許の範囲は当該製法で作ったものに限られる」と判断、協和発酵キリン側勝訴を言い渡していた。

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