2019年1月19日(土)

デング熱、日本で感染の疑い 媒介蚊の分布が北上

2014/4/1付
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地球温暖化に伴い、デング熱を媒介するヒトスジシマカの分布が北上中だ。1月には日本を旅行したドイツ人女性がデング熱にかかっていたと判明。日本で感染した疑いがあり、専門家は今後、同様の報告例が増えるのではないかと警戒する。

国立感染症研究所の小林睦生名誉所員は、2000年の現地調査で宮城県のほぼ全域や秋田県の一部で分布を確認。その後、盛岡市にも分布が拡大しているのを見つけた。今世紀末には北海道に及ぶとみられる。

分布域の拡大が、ただちに大流行につながるわけではない。ただ、人が一度ウイルスを持ち込めば、蚊を通して感染が広がる恐れがある。年平均気温が11度を超えると、ヒトスジシマカは地域に定着するといい、小林さんは「こんなに早く盛岡市に入ると思わなかった。数百年スケールで起きるような変化が起こった」と驚く。

デング熱はヒトスジシマカがウイルスを媒介する感染症で、感染から3~7日後、突然発熱する。多くは頭痛や発疹を伴って1週間程度で回復するが、まれに出血など重い症状となり、適切な治療をしないと死亡することもある。

日本では10年に海外旅行で感染した人が約240人いたが、国内での感染例は過去60年以上にわたり、ないとされてきた。

だが今回のドイツ人女性は、国内で感染した可能性が否定できない。小林さんは「日本はデング熱のリスクのある国になってしまった」とした上で「今回のことを契機に今後、報告例が増えるのではないか。蚊の駆除など適切な対策を取るべきだ」と強調する。

厚生労働省は今回の事例を受け、デング熱の発症者が出たら速やかに報告するよう、都道府県に呼び掛けた。同省結核感染症課の担当者は「これまでも、蚊が媒介する病気などについて研究が継続しており、引き続き実施していきたい」としている。〔共同〕

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