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藤沢周平さん勤務の役場解体 山形・鶴岡、資材は再利用

時代小説「蝉しぐれ」「たそがれ清兵衛」などで知られる山形県鶴岡市出身の作家、藤沢周平さん(1927~97年)が青年時代に勤務した旧黄金村役場の建物が老朽化のため解体され、ファンから惜しむ声が上がっている。保存の希望が多いことを受け、解体後の資材は一部が再利用される。

建物は木造2階建て。36年に建てられ、玄関の上には三方を見渡せる会議室があり、レトロな雰囲気にあふれていた。

藤沢さんは誕生から19歳まで旧黄金村で過ごし、43年から3年間、県立鶴岡中学(現鶴岡南高)の夜間部に通いながら、太平洋戦争による人手不足で税務課書記補として役場で働いた。

帳簿整理や田畑の測量に携わる傍ら、昼休みには役場の上司が開く論語の勉強会にも参加。終戦の玉音放送を耳にしたのも役場だったという。

役場は黄金村が鶴岡市に合併された55年に公民館に。96年からは物置として使われていたが、次第に床の腐食や2階から瓦が落ちるなど老朽化が目立つように。

それでも藤沢作品の相次ぐ映画化などのブームもあり、ゆかりの建物として残されていたが、建物に保育園が隣接し危険だとして市は昨年11月に解体を発表。今年2月中旬、取り壊しに入り、すでに工事をほぼ終えた。

保存を求める声があったため、市は解体後の資材の引き受け手を公募。同市の神主、遠藤重嗣さん(63)が引き取ることに。遠藤さんは、江戸時代から地域に残る古文書保管施設の建設に資材を用いる計画で「地元の作家ゆかりの建物だから大切に使いたい」と話している。

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