日本近海と上空のCO2濃度が最高値に 初の400PPM超
気象庁は26日、日本周辺の海上と上空6キロメートル付近の二酸化炭素(CO2)濃度が今年、初めて400PPM(PPMは100万分の1)を超えたと発表した。陸上の観測地点も今年4月の平均濃度が過去最高値を更新。CO2濃度の上昇は温暖化につながるとされる。気象庁は「2000年代に入って濃度上昇が加速しており、排出削減の一層の取り組みが必要」としている。
同庁によると、今年1~2月の日本南方海上の大気中濃度は400.6PPMで、1984年の観測開始以来初めて400PPMを超えた。日本南東上空の濃度も4月に402.7PPMを記録。陸上に3カ所ある観測地点の4月の平均濃度は402.7~407PPM。このうち南鳥島では約20年で40PPM以上、上昇した。
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、気温上昇を2度未満に防ぐためには、2100年時点で大気中濃度を約420PPM以下に抑える必要があると指摘している。