中国人強制連行、元労働者側が西松建設と和解 - 日本経済新聞
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中国人強制連行、元労働者側が西松建設と和解

第2次大戦中に新潟県に強制連行され過酷な労働を強いられたとして、中国人の元労働者らが西松建設を提訴し、2007年に敗訴が確定した訴訟を巡り、同社は26日、1億2800万円を解決金として支払うことなどで元労働者側と合意し、東京簡裁で和解した。

西松建設は09年10月、広島県に強制連行された別の元労働者とも既に和解。戦時中の中国人の強制連行で西松建設の工事をめぐっては、すべて和解が成立した。

和解条項によると、西松建設は強制労働について歴史的責任を認めて謝罪。解決金として1億2800万円を中国の民間団体に信託し、新潟県の水力発電所建設に連行された中国人労働者183人への補償や慰霊碑の建立費用などに充てる。

和解成立後に記者会見した元労働者の遺族、張造領さん(58)は「昨年亡くなった父も、今日の結果に安心していると思うが、他企業も含め強制連行の被害者は約4万人いる。今後、全面解決するよう願いたい」と訴えた。

新潟県への強制連行をめぐっては、元労働者が1997年、西松建設など提訴したが、07年に最高裁で敗訴が確定。ただ、最高裁は同社の強制連行をめぐる別の訴訟で、「関係者において、被害の救済に向けた努力が期待される」と付言し、裁判外での解決を促していた。

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