2018年1月20日(土)

肥満で肝がん、細菌が原因 細胞を老化し発症促す

2013/6/27付
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 肥満になると腸内で特定の細菌が増えて肝臓の細胞を老化させ、肝がんを発症させることをマウスの実験で発見したと、がん研究会(東京)などのチームが27日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。

 腸内で増えた細菌が胆汁の成分を、細胞を老化させる物質に変化させた。これが肝臓に取り込まれ、老化した細胞が発がんを促すタンパク質を周囲に分泌していた。チームは、肥満気味の肝がん患者では約3割で肝臓の細胞が老化していることから、人でも腸内細菌が肝がん発症に関わるとみている。

 がん研究会の原英二がん生物部長は「腸内細菌の種類を調べれば、肝がんのリスクを調べることができる。特定の細菌が増えないようにできれば、肥満による肝がんを予防できるかもしれない」としている。

 チームは、がんができやすくなる薬剤を投与し、高脂肪食を食べさせて太らせたマウスは必ず肝がんになることを発見。このマウスでは肝臓の一部の細胞が異常に老化していた。

 腸内の細菌を調べたところ、通常食のマウスでは約半分しかいないグラム陽性菌という種類の細菌が、太らせたマウスでは90%以上を占めた。グラム陽性菌を殺す抗生物質を投与すると、太らせたマウスでも肝がんの数が3分の1に減った。

 グラム陽性菌の一部が、胆汁に含まれ脂肪の吸収を助けるコール酸をデオキシコール酸(DCA)に変えていた。DCAは、細胞のDNAを傷つけ老化を引き起こす。

 DCAへの変化を妨げる薬剤を投与すると、肝がんは3分の1になった。抗生物質で細菌を殺した上でDCAを投与すると、投与しなかったマウスと比べ、肝がんが10倍以上増えた。〔共同〕

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