裁判員の量刑、初の破棄 東京高裁

2010/5/26付
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静岡県で女性に暴行したなどとして、強盗強姦などの罪に問われた無職、大谷祐介被告(24)の控訴審判決が26日、東京高裁であった。中山隆夫裁判長は懲役13年とした裁判員裁判の一審・静岡地裁沼津支部判決について、「現時点では重すぎる」として破棄、改めて懲役12年を言い渡した。一審が裁判員裁判の控訴審で、一審判決が破棄されるのは初めて。

被告側は一審の量刑が重すぎるとして控訴していた。中山裁判長は判決理由で「女性の尊厳を無視した許し難い性犯罪で、一審判決の量刑判断に不当なものはない」としたうえで「判決直後に被害女性1人との間で示談が成立した」と指摘。

裁判員裁判での一審判決について「量刑にも国民の常識に根ざした感覚を反映させるのが裁判員制度の目的で、情状についても原則として一審で評価を受けるべきもの。一審判決後の示談成立を直ちに被告に有利な事情と扱うのは慎重にみる必要がある」としたが、一方で「示談成立が一審判決後になったのはやむを得ず、被告が示談成立を引き延ばしたような事情もうかがえない。一審時点で示談が成立していれば、より短期の懲役刑になったと考えられ、一審判決は現時点では重すぎる」と述べ、一審判決を破棄した。

判決によると、大谷被告は静岡県内と東京都内で2009年5月から6月にかけ、2人の女性宅に侵入して性的暴行を加え、このうち1人に2週間のけがをさせたほか、別の2人に暴行しようとするなどした。

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