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国内にマニ教「宇宙図」 世界初、京大教授ら確認

3世紀に誕生し、善悪二元論を教義として世界的な宗教に発展しながらも滅びたマニ教の宇宙観を描いたとみられる絵画が国内に存在することが26日までに、京都大の吉田豊教授(文献言語学)らの調査で分かった。「10層の天と8層の大地からなる」というマニ教の宇宙観の全体像が、ほぼ完全な形で確認されたのは世界で初めて。

マニ教は布教に教典のほか絵図も使っていたとされるが、絵図は散逸。宇宙観は教えの根幹につながるもので、今回の発見を公表した国際マニ教学会で「画期的」と高い評価を受けた。吉田教授は「不明な点が多いマニ教の解明につながる」と話している。

吉田教授が「宇宙図」と呼ぶこの絵画は、現在国内で個人が所蔵している。縦137.1センチ、横56.6センチで、絹布に彩色で描かれている。仏教絵画との比較などから、中国の元(1271~1368年)、またはその前後に、現在の浙江、福建両省など江南地方の絵師が制作したとみられるという。日本に渡った時期などは不明。

吉田教授らは、マニ教僧侶の特徴である赤い縁取りの入った白いショールを着た人物が描かれていることや、中国・新疆ウイグル自治区で見つかっているマニ教史料との照合などから、マニ教の絵画と断定した。

「宇宙図」では最上部が天国とみられ、その下に太陽と月が描かれている。さらにその下には、教義の特徴でもある円弧で10層に分けられた「天」があり、天使や悪魔の姿のほか、さそり座やうお座など12星座も確認できる。人間が住む地上にはキノコ型にそびえる山「須弥山」があり、最下層は地獄と解釈されるという。

マニ教をめぐっては、新疆ウイグル自治区で絵画の断片が見つかっているほか、仏画とされていた「六道図」(奈良市の大和文華館所蔵)が近年、説教や裁きの場面を描いたものと判明した。〔共同〕

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