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全焼の旧吉田茂邸、再建へ 神奈川・大磯町

「ワンマン宰相」と呼ばれた吉田茂元首相(1878~1967年)が晩年まで暮らし、2009年3月に火災で全焼した神奈川県大磯町の「旧吉田茂邸」について、町が県と本格的に再建事業に乗り出した。来年3月までに建物の基本設計を終え、15年度の完成を目指す。

邸宅は吉田元首相が内外要人と会談した場所で、戦後政治史の重要な舞台として知られる。12月の衆院選を前に、戦後日本が歩んだ軽武装・経済重視の「吉田路線」が取り沙汰されることが多いなかでの再建計画が注目されそうだ。

邸宅は総ひのき造りの数寄屋風建築で、約3万3千平方メートルの敷地に母屋や賓客室、庭園などがある。吉田元首相の養父が1884年に建設。吉田元首相の孫、麻生太郎元首相が幼少期を過ごしたことでも知られる。

町によると、母屋の外観のほか寝室や応接間、食堂など邸内の一部を再建。関連資料を展示し、博物館として運営。総工事費は約6億円で3億円は国の交付金を見込む。残りは募金で賄うとしており、既に約2億7千万円が集まったという。

吉田元首相が亡くなった後は西武鉄道が所有した。火災後に県が敷地を買収し、町主導の再建計画を検討していた。大磯町の担当者は「歴史的価値が高い邸宅をなんとか後世に伝えたい」と話している。〔共同〕

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