離婚経験、2割にも 厚労省が初算出
将来的に10組に3組が破局

2005年の離婚状況が続けば、10組に3組が離婚するペースであることが25日、厚生労働省の人口動態統計特殊報告で分かった。同省が年齢別の人口を調整して生涯を通じての離婚率を初めて算出した。結婚する割合が減少傾向にある中、離婚する割合は増えており、夫婦が破局する可能性は高まっている。
調査は同省が毎年公表している人口動態統計の離婚件数を基に60歳未満までについて年齢別の人口を調整して分析した。離婚件数は02年の28万9836組がピークで05年は26万1917組まで減少しているが、各年で人口も異なるため、年齢別の人口に対する割合を算出して5年単位で比較した。
年齢別に調整した生涯を通じた離婚率の合計は、男性が1950年の時点で0.10で、1割の人が離婚を経験するペースだった。60年は0.05と低くなったが、65年に0.06と増加に転じ、00年と05年はいずれも0.21で、2割が離婚を経験するペースになっていた。
女性も1950年の0.08から減少傾向にあったが、70年から増加傾向に転じ、00年と05年はいずれも0.22に達し、男性と同様、2割が離婚を経験するペースだった。
同省は婚姻率の合計についても年齢調整して算出。男性は1950年は0.57、70年には9割以上が結婚を経験するペースだったが、次第に減少。05年は0.72と7割になっていた。女性も75年に9割弱でピークとなった後、05年は0.77と結婚を経験するのは8割弱にとどまっていた。
離婚を経験する割合が上昇する一方、婚姻を経験する割合は減少。婚姻率に対する離婚率の割合は1970年に男女とも0.07だったが、2005年に男性は0.30、女性は0.29に達し、同省は「このままの状況ならば、将来的に10組に3組が離婚するペース」と説明している。