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「誤った記憶」ができる過程を再現 利根川氏ら

いったん体験した出来事が、思い出す際に異なる内容に置き換わってしまう「誤った記憶」ができる過程をマウスで再現したと、利根川進・米マサチューセッツ工科大教授らのチームが26日付の米科学誌サイエンスに発表した。

記憶を形成する脳の仕組みの解明につながる成果。チームは「冤罪(えんざい)を生み出す裁判の目撃証言が、いかにあやふやかを示したともいえる」としている。

チームは遺伝子操作などの最先端の技術を駆使し、ある体験をしたときに働いた脳の神経細胞に、光を当てると、その体験を思い出すようなマウスを作った。

このマウスを箱に入れ、まず箱の形を覚えさせた。そして違う箱に移した上で、嫌いな電気刺激を足に与えながら脳に光を当て、元の箱の記憶を思い起こさせた。その後、元の箱に戻すと、まるで電気刺激を受けたように身をすくめることを確認した。

このマウスはどんな箱に入れても、脳に光を当てて元の箱を思い出させると、身をすくめるようになっていた。チームは、元の箱と電気刺激の記憶が、誤って結びついたと判断。光を当てるだけで意のままに、偽の記憶を呼び起こせたとしている。〔共同〕

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