福島第1の80キロ圏、線量2年で半減 規制委マップ
原子力規制委員会は、東京電力福島第1原子力発電所事故の影響について、2年半(30カ月)が経過した今年9月下旬時点での半径80キロ圏の放射線量マップを公表した。事故7カ月後と比べて放射線量は47%減少しており、2年間で半減した。
規制委事務局の原子力規制庁によると、放射性物質の半減期から推定される減少率は34%で、降雨などの影響が加わったのが半減の理由という。
除染の効果は、測定した地域の多くが森林で除染されていないため、今回の分析では明確に表れていないという。
事故1カ月後のマップでは年間追加被曝(ひばく)線量100ミリシーベルトに相当する毎時19マイクロシーベルトを超える地域が原発の北西30キロ超まで広がっていたが、大幅に縮小。茨城県北部までまだらに広がっていた毎時0.5~1マイクロシーベルトの地域もおおむね30キロ圏まで縮小した。
規制庁は放射線検出器を載せたヘリコプターで高度約300メートルから地上のガンマ線を測定して分析しマップを作成。測定は8月下旬から1カ月かけて実施し、データは9月28日時点にそろえた。〔共同〕
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