「若者よ、冒険に出よ」 大阪で故開高健さん展覧会

2012/10/24付
保存
共有
印刷
その他

海外で巨大魚を釣り上げた紀行文「オーパ!」や芥川賞受賞作「裸の王様」などで知られる作家の故開高健さんが青春を過ごした大阪市東住吉区で初めて、愛用の釣り具や帽子を集めた展覧会が12月に開かれる。釣り旅に同行した料理人の谷口博之さんが「若者に冒険の楽しさを味わってほしい」と秘蔵品を区に貸与し、実現した。

展示されるのはほかに、同行中に釣った魚をその場で料理していた谷口さんが記したレシピと日記、開高さん直筆の「心に通ずる道は胃を通る」との格言が書かれたエプロンなど。一部は初公開だ。

日記には、蛇が苦手な谷口さんが1985年に中米コスタリカで毒蛇を調理した場面を「開高先生は試食したいとのこと。いやいや料理する」と率直な気持ちとともに記録。お吸い物にしたが、味はいまひとつだったという。対照的にイグアナのスープは開高さんも絶賛した。

谷口さんは「どんなものでも食べてみなくては気が済まなかった開高さんの活動力に、若者が触発される機会になればうれしい」と話す。

展覧会は12月1日に区役所で開催。11月には開高さんが7歳から21歳までを過ごした東住吉区を歩く「街歩き講座」も予定している。

開高さんは1953年に大阪市立大を卒業後、酒造会社の寿屋(現サントリーホールディングス)に宣伝部員として勤めて本格的な執筆活動を開始。多くの愛読者に惜しまれながら89年に58歳で死去した。〔共同〕

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]