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光市母子殺害事件、最高裁で上告審弁論

1999年に起きた山口県光市の母子殺害事件で殺人罪などに問われ、差し戻し控訴審で死刑判決を受けた元少年(30)の上告審弁論が23日、最高裁第1小法廷(金築誠志裁判長)であった。弁護側は「母性に甘えた未熟な犯行」として死刑回避を主張、検察側は上告棄却を求めた。初公判から12年を経た異例の公判はようやく結審し、今春にも判決が言い渡される。

犯行態様や被害者数、年齢などを死刑の選択基準に挙げた最高裁の「永山基準」に照らし、落ち度のない母子2人の命を奪った責任の重さと、年齢や反省の度合いなどの情状面をどう判断するかが焦点。死刑の適否を巡り2度目の最高裁判決に注目が集まりそうだ。

少年法は18歳未満への死刑を禁じており、犯行当時18歳1カ月だった被告に死刑を適用するかを巡り司法判断は割れた。差し戻し前の一、二審は更生可能性を考慮し無期懲役を選択したが、最高裁は「特に酌量すべき事情がない限り死刑とすべきだ」として審理を差し戻し、広島高裁が改めて死刑を言い渡した。

差し戻し審で弁護側は「母親のように甘えたくて抱きついた」「乱暴したのは生き返りの儀式」などの新主張を展開。この日の弁論でも「甘えたかったが拒絶されパニック状態になり、父親からの虐待経験もあって過剰反応をした」と主張した。乱暴も「母へのゆがんだ性愛と現実逃避が理由」として、殺意や強姦目的を否定した。

安田好弘弁護士は「被告は『一審で殺意や強姦目的を認めたのは、死刑を求刑され怖くなり、認めないと死刑にされると思ったからだ』と話している。新供述が真実だ」と述べ、死刑回避と差し戻しを求めた。

検察側は「犯行の動機・態様は極めて悪質で、遺族の処罰感情も峻烈(しゅんれつ)。年齢などを総合考慮しても死刑判決は正当で、上告は速やかに棄却されるべきだ」と訴えた。

死刑求刑に対する二審の無期懲役判決を不服とした検察側上告に対し、最高裁が二審を破棄して差し戻したのは、連続射殺事件の永山事件、広島での仮出獄中の強盗殺人事件に続き3件目。これまでの2件はいずれも差し戻し審で死刑が確定した。

二審判決によると、被告は99年4月14日、配水管検査を装って被害者宅に上がり込み、本村弥生さん(当時23)を殺害、乱暴し、長女の夕夏ちゃん(同11カ月)も殺害したほか、財布を盗むなどした。

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