2型糖尿病の遺伝異常発見 14倍以上の発症リスク
東北大大学院医学系研究科の片桐秀樹教授(代謝学)の研究グループは28日までに、2型糖尿病の患者で高頻度に認められるゲノム(全遺伝情報)構造の異常を発見、国際専門誌に掲載された。この異常により糖尿病の発症リスクは14倍以上になるという。
グループは、35歳未満で2型糖尿病を発症した日本人100人と、60歳以上で糖尿病の診断歴がなく、家族にも患者がいない100人を比較。この結果、第4染色体の一部領域で、遺伝子コピー数が減少する異常が患者13人から発見された。糖尿病ではない人では1人しか見つからなかった。
従来の研究で2型糖尿病に関連する遺伝子として20個以上が見つかっているが、糖尿病の発症リスクは高いもので1.4倍前後だった。グループは今後、簡易な検査で異常を見つける方法を開発し、発症していない人の予防などにつなげるとしている。〔共同〕