2019年1月24日(木)

山梨県、青木ケ原樹海で自殺題材のロケお断り

2012/11/24付
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人口10万人当たりの自殺者数が5年連続で全国最多の山梨県が、富士山麓に広がる青木ケ原樹海で、自殺を題材にした映画やテレビ番組の撮影を断っている。ロケ誘致を観光振興につなげる動きが各地で広がる中、異例の対応だが、担当者は「大切な命が失われるのを防ぎたい」と説明する。

山梨県内の昨年の自殺者は312人。このうち青木ケ原樹海がある保健所管内は121人で、約半数が県外在住者だった。県障害福祉課の担当者は「小説や映画で取り上げられ、『自殺の名所』という悪いイメージが定着したのではないか」と嘆く。

県は9月、「ハイリスク地」での対応として、行動指針に「樹海で自殺を助長する恐れのある映画やテレビ番組の撮影は認めない」と明記。青木ケ原樹海は9割以上が県有地のため、撮影内容を事前に確認した上で、立ち入りを制限したり、内容変更を求めたりすることにした。

これまでにも同様のケースはあった。県は昨年8月、石原慎太郎前東京都知事が原作・企画の映画「青木ケ原」(2013年1月公開予定)のロケを認めなかった。自殺そのものは描かれていなかったが、病人が樹海で亡くなるとの内容を含み、自殺に結び付く恐れがあると判断したためだ。

ロケ誘致を担当する県観光企画・ブランド推進課の中村洋一さんは「表現の自由もあり、撮影内容を問わないのが基本だが、こちらの真意を説明すれば理解してもらえるはずだ」と話す。〔共同〕

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