/

大王製紙前会長、非連結会社からも借り入れ5.3億円

大半が迂回融資

大王製紙前会長の巨額借り入れ事件で、会社法違反(特別背任)容疑で逮捕された前会長、井川意高容疑者(47)が連結子会社7社から総額約106億円を借り入れる前に、グループ企業から少なくとも5億3千万円の融資を受けていたことが、23日までの関係者の話などで分かった。

融資元はいずれも、有価証券報告書などで財務状況の開示が義務付けられた連結対象の子会社ではなく、融資の大半は別のグループ企業からの迂回融資だった。

東京地検特捜部も同様の経緯を把握しているとみられ、監査法人や他の株主に察知されずにグループから資金を引き出そうとした前会長が、非連結のグループ企業を利用したとみて、事件の全容解明を急いでいるもようだ。

同社が設置した特別調査委員会の報告によると、前会長への貸し付けが判明したのは、前会長の父、高雄氏(74)が代表取締役を務め、ゴルフ場経営などを行う「エリエール商工」(香川県三豊市)。前会長の弟、高博氏が監査役を務めるなど、井川家出身の役員が複数在籍している。

関係者の話などでは、エリエール商工は、連結子会社から前会長が巨額借り入れを始めた昨年5月より前に、前会長に直接8千万円を貸し付けたほか、ほかのグループ企業から借り入れた4億5千万円を前会長に転貸する迂回融資も実行。これまでに前会長は一連の借り入れを一切返済していないという。

特別調査委の報告によると、前会長は昨年5月~今年9月、計26回にわたり、連結子会社7社から計106億8千万円を借り入れ。特捜部はこのうち、今年7~9月に子会社4社から借り入れて現在も未返済の32億円分を逮捕容疑として立件した。いずれも無担保で、取締役会の事前決議を経ていなかった。

一連の借り入れは、前会長が子会社の役員らに直接電話し、「あしたまでに自分の口座に振り込むように」と指示。一部の役員には貸し付けについて口止めをしていたという。借入金の大半はマカオとシンガポールのカジノでの遊興費や遊興で生じた負債の支払いに充てたとみられる。

新たな借り入れの発覚で、前会長による借入総額は少なくとも112億1千万円にまで膨らむとともに、昨年5月よりも前から前会長が資金繰りに窮していた可能性が浮かび上がった。特捜部は前会長を取り調べ、巨額借り入れに至る詳しい経緯について解明を急ぐとみられる。

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン