2018年12月14日(金)

堺のニサンザイ古墳の周濠に柱穴列 5世紀、葬送用の橋か

2013/2/21付
保存
共有
印刷
その他

反正天皇の墓説がある堺市北区の陵墓参考地「ニサンザイ古墳」(5世紀後半)の周濠(しゅうごう)から木造の橋脚跡とみられる柱穴29カ所が見つかり、21日、堺市文化財課が発表した。

前方後円墳の周濠で木造の構築物跡が見つかったのは初めて。埋葬や祭祀(さいし)の際に使ったとみられ、文化財課は「当時の葬送儀礼を推測する資料になる」としている。

後円部から周濠にかけて7カ所の柱穴が3列あり、周濠の底からも見つかった。古墳の中心線上で、1.6~2.1メートルの間隔で整然と並んでおり、幅約40メートルの周濠に架かっていた可能性があるという。

正方形の各柱穴の一辺は約70~90センチで柱の直径は約20センチ。一部の柱穴にはクヌギの木材も残っていた。橋とすれば7カ所の柱穴の配置から幅は最大11.7メートルという。

地層面の分析から、柱穴は古墳築造の最終段階から築造直後に掘られたが、柱はすぐに抜き取られたらしく、一時的な施設とみられる。

現地を見た黒田龍二神戸大教授(日本建築史)は「古墳が完成した際に、陸地から墳丘へ供物などを運び、現代の竣工式のような催しをしたのでは」と推測している。

ニサンザイ古墳は、大山古墳(仁徳天皇陵)で知られる百舌鳥古墳群にある前方後円墳。墳丘は宮内庁が管理し、濠は堺市が所有する。全長約300メートル、全国7位の規模を誇る。

墳丘の護岸工事を検討する宮内庁も昨年、墳丘を調査。墳丘の最下段を取り囲む列や葺石(ふきいし)が、築造当初の良好な状態で出土した。

大阪府の百舌鳥古墳群と古市古墳群は、世界遺産の候補地として国連教育科学文化機関(ユネスコ)の暫定リストに掲載されている。

現地説明会はないが、4月10日~5月12日に堺市博物館で写真パネル展を開く。〔共同〕

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報