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宮古襲った津波、時速115キロ 潮位下がった後に高い波

東日本大震災で岩手県宮古市の重茂半島を襲った津波は、上昇した潮位がいったん下がった後、高い波が時速約115キロの猛スピードで押し寄せていたことが21日までに、岩手県立博物館(盛岡市)の大石雅之首席専門学芸員が入手した連続写真の分析で分かった。

大石さんは「大震災では、津波が一度引いた際に自宅に貴重品を取りに帰ったり、漁港の船に戻ったりした人が犠牲になった。一連の写真は、この実態を裏付ける資料」としている。

写真は大震災当日の3月11日、重茂半島の川代地区の漁港を撮った67枚。地元の植物研究家、大上幹彦さんがデジタルカメラで撮影した。

地震発生から約23分後の午後3時9分ごろから潮位が上がり始め、同12分に漁港の防波堤が水没したが、同16分には水位が下がって再び防波堤が姿を見せている。

しかし、地震発生32分後の同18分、約800メートル沖の岬の部分に白波が現れ潮位が再び上昇。津波が猛スピードで岸に到達した。津波が岬から海岸に達するまで約25秒なので、速度は時速約115キロになる。

津波は繰り返し押し寄せ、水深が浅くなると速度が遅くなるため、前の波に後ろからの波が追いついて折り重なり急激に高くなるという。

重茂半島の姉吉地区では、陸地の斜面をさかのぼった津波の高さ(遡上高)が過去最大規模の38.9メートルに達している。〔共同〕

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