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警戒区域の一部、長期間居住困難に 首相が説明へ

冷温停止後も立ち入り禁止

政府は21日、東京電力福島第1原子力発電所から半径20キロ圏内の警戒区域のうち、高濃度の放射性物質に汚染されている一部区域については、警戒区域を当面解除しない方針を固めた。来年1月を目標とする原子炉の「冷温停止」を達成した後も、立ち入り禁止措置を続ける。長期間にわたって居住が困難になる見通しで、菅直人首相が近く地元自治体に直接、説明する。

政府は4月、原発20キロ圏内を、原則として立ち入りを禁じる警戒区域に設定した。来年1月までを期限とする事故収束に向けた工程表の「ステップ2」で原子炉を冷温停止させた後、警戒区域の解除の検討に入る方針を示してきた。

だが、文部科学省が19日に公表した警戒区域内の積算被曝(ひばく)線量の推計では、最も高かった同原発の西南西3キロの福島県大熊町小入野で年間508ミリシーベルトに達した。50地点のうち15地点で同100ミリシーベルトを超えており、計画的避難区域などを指定する目安の同20ミリシーベルトを大きく超える水準だった。

このため放射線量が依然として極めて高い、半径3キロ圏内の双葉、大熊両町などの一部については、除染を進めても居住できるようになるまでに10年以上かかるとの見方が政府内に強まった。冷温停止後に警戒区域を解除する対象からは、当面除外せざるをえないと判断している。

震災前に同原発から20キロ圏内の警戒区域内に居住していた人は約7万8千人。双葉、大熊両町によると、このうち半径3キロ圏内に住んでいたのは計401世帯、1131人にのぼる。

政府は今後、警戒区域を当面解除しない地域の絞り込みを進める。菅首相が今週末に福島県を訪れ、佐藤雄平知事や関係自治体の首長に政府がどのように対応していくかを伝える。

政府は、警戒区域のうち双葉町と大熊町の3キロ圏内については、それぞれ8月26日と9月1日に初の一時帰宅を実施する方針を示している。一方、20キロ圏外に設けられた「緊急時避難準備区域」は9月上旬にも解除の見通しとなっている。

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