海外旅行、成田で帰国ラッシュ 「円高でいい買い物」
成田空港は21日、夏休みを海外で過ごした人の帰国ラッシュのピークを迎えた。到着ロビーは、大きなスーツケースを重ねてカートで運ぶ人や、日焼けした子供らであふれた。
「今までで一番いい夏休み」と話すのは、ハワイから妻と帰国した東京都町田市の会社員、加藤敦志さん(46)。ハワイ旅行は毎年恒例だが、会社の節電で夏休みが昨年の2倍の2週間に。その上、円高で日本で5万円ほどするセーターが2万円以下で購入できたといい、「買い物でバッグ3つ分荷物が増えた」と笑顔を見せた。
神奈川県座間市の会社員、永井啓介さん(32)は、避暑を兼ねて世界遺産の修道院モンサンミッシェルを観光し、フランスから帰国。「湿度も低く過ごしやすかった。今日は日本も涼しいけれど、また暑くなると考えるとうんざり」と話した。
旅行中に英国で起きた暴動に遭遇した人も。東京都中央区の大学職員、大野美香さん(33)は語学留学で約2週間ロンドンに滞在。7日の到着後すぐに暴動が拡大し、語学学校からは夜間に外出しないよう注意された。「2日間ほど夜中にサイレンの音が鳴り響いて怖かった。警官が街にあふれ、ものものしい雰囲気だった」と振り返った。
成田国際空港会社によると、21日は約4万4千人(推定)が入国。出入国合わせた夏季(7月14日~8月31日)の利用は前年同期比14%減の約343万人となる見通し。