精神障害者雇用、18年4月義務化 改正法案提出へ
厚労省

2013/3/21付
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厚生労働省は21日、2018年4月から精神障害者の雇用を義務付ける方針を決めた。障害者雇用促進法の改正案を今国会に提出する。法改正が実現すれば、企業に義務付けられる障害者の法定雇用率が上昇するが、当初の5年間については、障害者の雇用状況や国の支援体制などを考慮し、上昇幅を抑えることも検討する。

厚労省が21日、労働政策審議会の分科会に改正案の要綱を諮問し、分科会が「おおむね妥当」と判断した。知的障害者の雇用が義務化された1998年以来の大幅な制度改正となる。

現行法の雇用義務は身体障害者と知的障害者が対象。民間企業の法定雇用率は現在1.8%で、今年4月から2.0%に引き上げられることが決まっている。18年度に精神障害者が加わると、法定雇用率は10分の数ポイント上昇する見通しだが、企業の準備期間などを考慮し、国の企業支援策が不十分な場合、制度を弾力的に運用するための激変緩和措置を要綱に盛り込んだ。

分科会は今月14日、精神障害者の雇用を義務付ける必要があるとする意見書をまとめたが、企業側の委員から「精神障害者の雇用支援策を充実させ、効果を確認してから義務化に踏み切るべきだ」と法改正に慎重な意見があり、義務化の実施時期が焦点となっていた。

厚労省が雇用義務の対象と想定するのは精神障害者保健福祉手帳を持つ統合失調症、そううつ病、てんかんなどの患者。近年は精神障害者の就労意欲が高まり、大企業を中心に採用が増えている。

障害者雇用促進法は企業や国、自治体などに一定割合以上の障害者を雇用するよう義務付けている。精神障害者は現在、法定雇用率への算入が認められている。

法定雇用率は就労中か働く意思がある障害者の全労働者に占める割合を基準に決める。昨年6月時点の企業の障害者雇用率は1.69%。満たさない企業は国に納付金を支払う必要がある。精神障害者の雇用が義務化されると算出基礎に加わるため、法定雇用率が上がることになる。

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