「井げた滑走路」離着陸は複雑に 羽田の新国際線

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2010/10/21付
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「世界のHANEDA」へ飛躍――。21日に新国際線ターミナルが供用を開始した羽田空港は、東京都心との近さや地方空港へのスムーズな乗り継ぎが魅力で、利用客は成田空港に勝るアクセスの利便性を実感できる。ただ、割高な航空運賃や複雑化する管制運用、騒音など「首都空港」ならではの課題も抱えての離陸となった。

▼管制指示は高難度

羽田の国際化を実現させたのは、4本目の滑走路完成に伴う発着回数の拡大。ただ、敷地の制約などから滑走路を「井げた状」に並べたため、航空機の滑走路横断や上空の経路が交錯するなど運用が複雑化した。国交省によると、午後1時現在、管制トラブルによる大きな遅延はない。

羽田空港は従来、A~Cの滑走路3本で構成しており、北風の時はAを着陸、Cを離陸に利用。南風で好天なら逆に使えば済むが、悪天候の場合はAに交差しているBを着陸に使うなど、以前から運用が複雑だった。

新設のD滑走路はCの延長線をくぐるように敷かれ、風向きによって離着陸の用途も変化。航空機の滑走路横断や上空で交錯するポイントも増え、離着陸を振り分ける管制指示の難易度はさらに高まる。

同省担当者は「世界的に見ても複雑といえる構造で、運用にはこれまで以上に細心の注意が必要」と気を引き締める。

騒音対策では、なるべく東京湾上を通るなど配慮。陸地で感じるうるささは環境基準をクリアし、地元自治体とも合意している。

▼国際化の夜明け

21日午前5時45分、国際線の到着1番機となる香港からの便が真新しいターミナルに滑り込み、5分ほどするとスーツ姿や旅行かばんを持った外国人乗客らが次々とブリッジを渡って姿を見せた。

観光で8日間滞在する香港在住のアンドリュー・ライさん(39)は「施設がきれいで、移動距離も短く使いやすい」と満足そう。過去に利用した成田空港と比べ「到着してすぐ市街地観光ができる」と笑顔を見せた。

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