2017年11月24日(金)

「もやもや病」原因遺伝子を特定 日中韓で共通の変異
脳血管狭くなる難病 京大などが治療法に道

2011/7/21付
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 京都大学の小泉昭夫教授や大阪大学などの国際研究チームは、脳血管の異常で脳梗塞(こうそく)や脳出血を引き起こす「もやもや病」の原因遺伝子を特定した。日本人や韓国人、中国人の患者には共通した遺伝子の変異があった。治療法の開発などに役立つ成果という。

実験動物の目の顕微鏡写真。正常な目(写真上)に比べ、今回特定した遺伝子の動きを抑えた目には動脈(矢印)が増える異常が見られた=京都大医学研究科提供・共同

 京大や阪大などのほか、中国や韓国、ドイツ、チェコの計5カ国の大学や病院などの共同研究成果。論文が米科学誌プロス・ワンに21日掲載される。

 もやもや病は脳の血管の一部が狭くなったり閉そくしたりする。国が難病に指定しており、国内の患者数は推定約1万3千人。詳しい発症メカニズムが不明だった。

 国際研究チームは5カ国の計約300人の患者の遺伝子を網羅的に調べ、遺伝子「RNF213」に様々な変異を見つけた。

 日本人では90%、韓国人では79%、中国人では23%の患者に共通する特定の変異があった。小泉教授は「遺伝子を分析すると、この変異の起源は約760世代前、推定1万5千年前の共通の祖先にたどりつく」と話す。

 実験動物を使って「RNF213」の働きを抑えると、頭蓋内の動脈の分岐に異常が起きたことから、血管形成にかかわる遺伝子とみている。

 健康な人でもこの遺伝子に変異を持つ割合が2~3%あるため、発病には遺伝子要因だけでなく、環境要因も影響するとみている。

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