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水俣病救済対象外、48人が賠償求め提訴

水俣病特別措置法に基づく救済策の対象外とされた福岡、熊本、鹿児島の3県在住の48人が20日、国と熊本県、原因企業のチッソに計2億1600万円の損害賠償を求め、熊本地裁に提訴した。

救済策には昨年7月末の締め切りまでに新潟、熊本、鹿児島の3県で約6万5千人が申請。現在、各県が対象者の確定を進めているが、救済策を巡る訴訟は初めて。弁護団は9月をめどに追加提訴する方針を示しており、より大規模な訴訟に発展する可能性がある。

原告は最大の水俣病被害者団体「水俣病不知火患者会」(熊本県水俣市、約7200人)の会員で40~90代の男女。1人当たり450万円を請求する。

救済策は水銀中毒による感覚障害が認められるなど、一定の要件を満たす被害者に一時金210万円などを支給する。原則として、患者が多数確認された水俣湾(八代海)周辺に居住歴がある人や、チッソが水銀排出を止めた翌年の1969年11月末までに生まれた人に対象を限っている。

訴状によると、原告は水俣病を患い健康被害や精神的苦痛を受けたが、救済策は居住地や年齢による不合理な線引きで多くの被害者を切り捨てたとしている。訴訟では個々の原告の被害認定と合わせ、この線引きの是非も争点になる見通しだ。

原告と支援者らの集会で、園田昭人弁護団長は「行政は不当な線引きを改める態度を示しておらず、補償を実現するには裁判所で被害を明らかにする以外ない」と主張。原告団長の飯尾正二さん(55)=鹿児島県長島町=は「症状がある被害者全員の救済を求めていく」と決意を述べた。

蒲島郁夫熊本県知事は提訴後、救済策の対象者の判定について「該当、非該当の判断は適切だった」との認識を記者団に示した。〔共同〕

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