2019年5月22日(水)

防災・減災で死者5分の1 南海トラフ最終報告

2013/5/29付
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内閣府の有識者検討会は28日、太平洋の「南海トラフ」を震源域とするマグニチュード(M)9級の巨大地震対策の最終報告を公表した。国や自治体が住居や病院を高台に移したり、企業がサプライチェーン(供給網)を複数化したり、防災・減災に取り組めば、最悪の場合の死者32万人を5分の1に、経済被害220兆円を半減できると指摘。対策のための法整備を求めた。

最終報告は、南海トラフ巨大地震の前兆を観測して規模や時期を予知するのは困難だとした。国内で唯一、政府が予知可能としている東海地震も含め、新たな防災体制の検討を求めた。

関東から九州・沖縄にかけた広い範囲で強い揺れと巨大な津波が発生した場合、国や自治体の支援が被災地に行き届かなくなることを想定。国の防災基本計画で3日間分を目安としている食料や水などの家庭備蓄を1週間分以上に増やすことが必要とした。

発生1週間後の避難者は最大950万人に上ると推計。避難所では高齢者、障害者ら災害弱者を優先して救援できるよう、受け入れの優先順位を検討すべきだとした。

津波対策では海岸の堤防などハード対策に加え、学校、病院などの計画的な高台移転や、避難施設をつくるのが難しい地域で住民の同意をえたうえでの集団移転も有効な対策だとした。

企業に対しては、生産・サービス活動の低下を最小限にするため、事業継続計画(BCP)を実践することを要請。社員が帰宅困難とならないよう滞在施設整備や食料備蓄なども求めた。

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