福島第1原発、汚染水浄化装置が全基停止

東京電力は20日、福島第1原子力発電所の汚染水浄化装置「ALPS」で唯一動いていた1系統でも水が白濁する故障があり、処理を停止したと発表した。ALPSは全部で3系統あるが、汚染水から放射性物質を取り除く処理が全くできない状態となった。
同日午前、1系統の処理水が白く濁り、カルシウム濃度の上昇を確認。別の1系統でも17日に同様のトラブルが発生し、処理を停止した。原因は調査中だがフィルターの不具合などの可能性がある。残る1系統も修理のため長期停止している。
ALPSは1系統あたり1日250トンの汚染水を処理する能力がある。東電はタンクに保管している汚染水の浄化を今年度内に終える目標を掲げているが、ALPSの停止が長引けば達成が危うくなる。
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