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奥村氏に「工学のノーベル賞」 ドレイパー賞授賞式

【ワシントン=共同】「工学分野のノーベル賞」とされる全米技術アカデミーの「チャールズ・スターク・ドレイパー賞」の授賞式が19日、米首都ワシントンで開かれ、現在の携帯電話網の基礎となる技術を開発した金沢工業大の奥村善久名誉教授(86)にメダルが授与された。

同賞の日本人受賞は初めて。地形条件によって変化する電波の伝わり方を40年以上前に詳細に調べて体系化し、日本だけでなく世界の通信網構築に役立ったことが高く評価された。

「何が必要になるか常に先を見据えた研究を続けてきた。成果が認められてうれしい」と奥村氏。「携帯電話がビジネスに活用されることは当時から予想していたが、子供にまで広く使われる世界が来るとは想像していなかった」と語った。

授賞式ではアカデミーの会員ら約400人が大きな拍手を送り、奥村氏をたたえた。副賞50万ドル(約4700万円)は携帯電話の実現に尽力し、奥村氏と共に受賞した米国や欧州の研究者らと5等分される。

奥村氏は金沢市出身。電電公社(現NTT)時代に上司を説得して移動体通信の基盤技術の研究を開始。測定機を積んだ車で関東一円を走り、地形や障害物の電波への影響を調べて「奥村モデル」と呼ばれる成果にまとめた。

1971年に効率的な基地局の設置方法を示した論文を共同発表。電電公社が79年に世界で初めて始めた自動車電話の商用サービスにつながった。

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