新潟など4県知事ら、医学部新設解禁を要望
新潟、宮城、神奈川、静岡の4県の知事らが19日、中川正春文部科学相を訪れ、医師不足解消のため現在は認められていない大学医学部の新設を解禁するよう共同で要望した。中川文科相は会談で「省内で専門家らが議論したが、結論は出ていない。厚生労働省とトータルで決めていきたい」と答えた。
要望書は「4県は人口あたり医師数が全国平均に比べて少なく、医師不足は深刻。現在の施設や教員数では既存医学部のこれ以上の定員増は見込めない」と強調。新潟県の泉田裕彦知事は会談後に「このままでは医者にみとってもらえない環境が想定される。大学での医学教育のあり方も見直してほしい」と話した。
文科省は今月、医学部新設の解禁の是非などを検討していた有識者会議の報告書を公表。来年1月中旬まで一般からの意見公募を始めている。報告書は医学部新設について賛否両論を併記し、方向性は示していない。