新美南吉の手書き英語問題発見 女学校の教諭時代

2013/7/20付
保存
共有
印刷
その他

「ごんぎつね」で知られる童話作家、新美南吉(1913~43年)が女学校の教諭時代に手書きで作成した英語の試験問題が見つかり、20日から愛知県安城市歴史博物館で約70年ぶりに公開された。英語教諭としての南吉を伝える資料は珍しい。

新美南吉記念館(同県半田市)の遠山光嗣学芸員は「教師として子供たちと向き合っていた姿が伝わってくる」と話している。公開に先立ち、現在の中学生に解いてもらったところ「難しい」との声も聞かれた。

南吉は38~43年、安城高等女学校(現安城高)で英語や作文などの授業を担当。発見された試験問題はB4判ほどのざら紙で、筆記体で記された英文の翻訳問題などがガリ版印刷されていた。

南吉が採点しており、安城市歴史博物館の鳥居直学芸員は「筆記体がとても達筆。英語教師としてのプライドを感じる」と話す。

試験問題は女学校で教え子だった林志津枝さん(84)が十三、四歳のころに解答したものを保存していた。長男の亨さん(61)が中学生だったころに見つけ、小学校教諭になってから南吉が作ったものと気付いた。志津枝さんは南吉のことを「優しそうな顔立ちで背が高く、ひょうひょうとした感じの先生だった」と話している。

安城市教育委員会は「南吉の存在を身近に感じてもらおう」と、11日と12日の2日間にわたり、市内の約2千人の中学2年生に解いてもらった。

同市立安祥中では11日に試験が実施され、英語担当の堀田千絵教諭(29)は「生徒が理解しやすい文で、基本的な文法や表現の定着を目指していたのではないか」と出題意図を分析。渡辺麻友さん(13)は「英語は得意だけれど、習ってない単語も多くて難しかった」と話していた。〔共同〕

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]