2019年2月19日(火)

卑弥呼の墓?初の立ち入り調査 奈良・箸墓古墳
研究進展に期待

2013/2/20付
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日本考古学協会など考古学、歴史学の15の研究者団体は20日午前、宮内庁が陵墓として管理している奈良県桜井市の箸墓古墳を立ち入り調査した。宮内庁が研究者側からの要望に応じて立ち入りを認めるのは初めて。同古墳は邪馬台国の女王・卑弥呼の墓とする説もあり、陵墓の公開や研究の進展につながると期待されている。

邪馬台国の女王卑弥呼の墓との説があり、立ち入り調査が実施された奈良県桜井市の箸墓古墳=共同

立ち入り調査をしたのは研究者16人。約1時間半をかけて墳丘の最下段を一周し、地表に見える葺(ふ)き石や土器などの遺物の状態、墳丘の形などを観察した。

参加した日本考古学協会の森岡秀人理事によると墳丘表面で、築造以前の様子を示す弥生最末期の土器などが見えたという。森岡理事は「古墳の詳しい状況を実感できた。今回得た知見や印象によって研究が加速するのでは」と話し、今後の陵墓公開に向け「国民の文化遺産として大切に守るべきもの。宮内庁とさらなる協力体制を目指したい」と強調した。

研究者らは午後、宮内庁が管理する西殿塚古墳(同県天理市)も調査する。

箸墓古墳は全長約280メートル。最古段階の前方後円墳で、全国の巨大古墳のモデルになったとの説が有力。3世紀中~後期の築造と考え、3世紀半ばに死んだとされる卑弥呼の墓とみる研究者がいる一方、邪馬台国九州説を唱える研究者などは「後の時代の築造」と主張している。

西殿塚古墳は全長約230メートルの前方後円墳。箸墓に次ぐ時期に築造されたとの見方がある。

それぞれ同庁が孝霊天皇の皇女の倭迹迹日百襲姫命(やまとととひももそひめのみこと)の墓、継体天皇の皇后の手白香皇女(たしらかのひめみこ)の墓に指定している。

宮内庁は全国で約900の陵墓を非公開で管理。古墳の整備に伴う発掘などの際には現場を研究者などに公開している。2007年に内規を改め、研究者側からの要望に応じて立ち入りを認めており、今回を含め計14件を許可している。

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