au携帯、途中解約金の一部無効 京都地裁判決
2年契約割引めぐり KDDI「控訴の方向」

2012/7/19付
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携帯電話の2年単位契約の割引プランを途中でやめた場合、解約金9975円を課すのは違法だとして、京都市の消費者団体や利用者が、KDDI(au)に解約金条項の使用差し止めなどを求めた訴訟の判決で、京都地裁は19日、一部条項を無効と判断、条項の使用差し止めを命じた。解約金返還を求めた利用者2人への計7950円の支払いも命じた。

携帯電話の解約金条項の差し止めや返還を認めた判決は初めて。

佐藤明裁判長は2年間のうち、最後の2カ月間に解約した利用者の解約金は「解約に伴ってKDDIに生じる損害を上回る額で、消費者の利益を一方的に害し無効だ」と指摘した。最後の2カ月以外の途中解約金は有効とした。

訴えていたのは「京都消費者契約ネットワーク」など。NTTドコモにも同種訴訟を起こしたが、京都地裁の別の裁判長は3月、請求を棄却しており、司法判断が分かれた。

割引プランは「誰でも割」。KDDIによると、3月末時点での全契約、約3500万件のうち、8割以上が該当する。

判決は途中解約によるKDDIの1カ月当たりの損害を4千円と算定。最後の2カ月間の解約による損害は多くても8千円で、それを上回る9975円を課すのは違法と判断した。

割引プランは2年間の継続利用が条件で、解約を申し出ない限り契約は自動更新される。期間中の基本使用料は半額となるが、契約満了時の翌月に解約しなければ、解約金9975円を支払う必要がある。

原告側は「利用者を囲い込むため解約を不当に制限し、一方的に利益を害している」と主張。KDDI側は「利用者は複数の料金プランの中から自由に選択でき、割引のメリットも受けている」と反論していた。

判決後、KDDI(au)広報部は「判決文の内容を慎重に確認した上で、控訴する方向で検討している」とのコメントを出した。

消費者法に詳しい京都産業大の坂東俊矢教授の話 一定の評価ができる判決だ。これまでの定期契約は、違約金が必要とされれば支払うことが当たり前だったが、判決は携帯電話会社が丼勘定で金額を決めてはいけないと指摘した。今後は、消費者に説明できるような適切な根拠を持つ契約を作ることが必要になってくるだろう。〔共同〕

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